こんな女性には御用心!? / 日向坂46『アザトカワイイ』歌詞の意味と考察
2020年、音楽番組はもちろんバラエティでも大活躍し、一気にお茶の間の人気者となったアイドルグループ「日向坂46」
今回はそんな彼女達の魅力が沢山詰まった、1stアルバム「ひなたざか」から、リード曲として収録された「アザトカワイイ」の歌詞解説をしていきたいと思います!!
けやき坂46から日向坂46への改名を発表後、約1年の間に4枚のシングルリリース,加えて精力的なライブ活動など、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いそのままに、満を辞して発売された1stアルバム「ひなたざか」は彼女達のデビュー曲「キュン」や「ドレミソラシド」、更にはけやき坂46時代の再録楽曲など、数々の人気曲を収録したベスト盤とも呼べる名盤です!!
https://sokai-lyric.com/hinatazaka46-kyun/
アザトカワイイとは
そんなアルバムのリード曲「アザトカワイイ」では、一期生の佐々木美玲がセンターを務め、けやき坂46名義でリリースされた前作のアルバム「走り出す瞬間」に続き、2作連続でアルバムのリード曲のセンターポジションを務めることとなりました。
また同作は、年内に活動を再開した一期生の影山優佳、新三期生の髙橋未来虹、森本茉莉、山口陽世を加えた現在の22人体制初の作品となり、日向坂メンバーにとっても、思い入れのある作品となっているようです。
思えば、2020年は「あざとい」と「かわいい」を組み合わせた“あざとかわいい"という言葉がTVや雑誌でも取り上げられる1年でした。
そもそも「あざとい」は、"男性に好かれるために計算された発言や行動をとるさま"、「かわいい」は、"自然とみんなから愛されるような外見や雰囲気を示すもの"で、それらが合わさり、女の子に対して“あざとかわいい"と使われるようになったのも、ここ最近のことかと思われます。
その話題性も手伝って、今回の曲のタイトルが「アザトカワイイ」になったのだと思いますが、“アイドル"דあざとかわいい"の共演ですから、とてつもなくアイドル感満載の可愛い仕上がりになっていることでしょう。
そんな「アザトカワイイ」は、作詞を秋元康、作曲は浦島健太・NIYA・TETTAがそれぞれ担当しており、浦島健太・TETTAのお二人は、同じ坂道グループである欅坂46(櫻坂46)の楽曲「アンビバレント」の作曲も担当しています。
そんな日向坂46の、そして女性の"可愛い"が沢山詰まっているでろう「アザトカワイイ」の魅力、歌詞に秘められたメッセージを考察していこうと思います。皆さんも是非こちらを参考に歌詞の意味を御自身なりに読み解いてみてください!!
初々しい恋
釣られてしまいました (一目でYeah, Yeah, Yeah)
出典: アザトカワイイ/作詞:秋元康 作曲:浦島健太・NIYA・TETTA
僕が勝手に恋をしてしまったんです
君のせいじゃない
Wow Yeah Yeah…
Wow Yeah Yeah…
Wow Yeah Yeah…
Wow
冒頭からサビとなるメロディ、そして“釣られてしまいました"との歌詞で始まる今楽曲ですが、早速歌詞の中で、気になるのが「君のせいじゃない」というフレーズです。
恋をするに当たって誰かのせいという表現はあまり使われないと思うのですが、誤解を与えないよう、フォローするような言い回しをしていることから、今作では、恋をした相手に気を遣ってしまうような恋に不慣れな主人公を描いているように思われます。
また“僕が勝手に恋をしてしまったんです"とのフレーズからも、主人公の片想いが今作のテーマとなっているのが伺えますね。
 | 【楽天ブックス限定先着特典】ひなたざか (初回仕様限定盤 Type-A CD＋Blu-ray) (ステッカー(通常盤絵柄)) [ 日向坂46 ] 価格:5,989円 |
出会いはラッシュアワー
また今日も君を見かけたよ (Wow Wow Wow Wow)
出典: アザトカワイイ/作詞:秋元康 作曲:浦島健太・NIYA・TETTA
じゃなくて 僕が君を探しているのかなあ
女子高生が溢れている (Wow Wow Wow Wow)
ラッシュアワーなのにいつだって目に留まるんだ
そんな片想いの様子が伺えるAメロ部分。“ラッシュアワー"というフレーズが出てくることから、通学中の電車で主人公である「僕」は「君」を見かけている(と表現しつつ正確には探している)様子。
そんな車内は通学をする同世代の女子高生で溢れているようですが、混み合った車内でも、大好きな「君」が真っ先に目に留まるよう。そんな主人公が恋をしている「君」とは一体どんな人物なのでしょうか。
「あざとい」×「かわいい」=最強
カーディガンの (カーディガンの) 袖口を (袖口を)
出典: アザトカワイイ/作詞:秋元康 作曲:浦島健太・NIYA・TETTA
少しだけ長めにして
両手でグーしてるのが
アザトカワイイ (ヘイ)
見事に釣られました (一気にYeah, Yeah, Yeah)
下唇噛む癖まで
なんだか全部キュンとする小首をかしげたって (ノックアウトYeah, Yeah, Yeah)
出典: アザトカワイイ/作詞:秋元康 作曲:浦島健太・NIYA・TETTA
見られているって 意識しているのかな (ヘイ)
もうハマりました
Wow Yeah Yeah…
Wow Yeah Yeah…
Wow Yeah Yeah…
Wow
Bメロ、そして1番のサビでは、主人公が恋する「君」の人物像が明かされます。
カーディガンの袖を少し長くする、いわゆる萌え袖や、下唇を噛む癖。さらには見られていることを知ってかしらずか、小首をかしげたりと、まさにアザトカワイイ仕草ばかりを見せつけてくる「君」
少し観察し過ぎのような気もしますが(笑)、それほどまでに「君」に恋をしている「僕」の本気度が伺えます。
それにしても、こんなにもアザトカワイイ姿を「僕」に見せる、女性の心理はどういった感情なのでしょうか？
ひょっとして「君」も同じ気持ちなのか。それともただ単に揶揄われているだけなのか。
そんな事を知る由もない「僕」は、まんまと(?)「君」に夢中になっていくのでした。
「君」の人物像
なぜだろう いつも目を惹くんだ (Wow Wow Wow Wow)
出典: アザトカワイイ/作詞:秋元康 作曲:浦島健太・NIYA・TETTA
この世に女の子いっぱいいるのにねえ
読モみたいなタイプじゃなく (Wow Wow Wow Wow)
どこにでもいるような 普通っぽさがいいんだ
先程の1番サビで明かされた人物像に加え、主人公が恋する「君」は“読モみたいなタイプじゃなく どこにでもいるような 普通っぽさがいい"、そんな女の子だと判明します。
世の中には沢山の女の子が要るにも関わらず、普通っぽさが魅力の「君」に惹かれていく「僕」
ただ単に普通というだけで、どうしてこんなにも目を惹いてしまうのか。主人公にもその明確な理由は、まだ分からないようですね。
あざと女子
目が合っても (目が合っても)
出典: アザトカワイイ/作詞:秋元康 作曲:浦島健太・NIYA・TETTA
キョトンとして (キョトンとして)
そうずっと こっち見てる
君のその困り顔が
アザトカワイイ (ヘイ)
いつまでも進展がない、そんな気になる2人の関係性ですが、ここで主人公の「僕」ではなく「君」に視点を変えてみると、“そうずっと こっち見てる"というフレーズからも、「君」も主人公の事を意識して見ている(見られていることに気づいている)様子。
加えてキョトンとした困り顔をしている「君」。これはきっと「僕」の恋心を更に加速させる為の計算ではないでしょうか。これをアザトカワイイと言わずして何と言うのでしょう。
全く。困りましたね(笑)
 | ひなたざか (初回仕様限定盤 Type-B CD＋Blu-ray) [ 日向坂46 ] 価格:5,399円 |
無意識？計算？
狙っているんですか？ (ホントはYeah, Yeah, Yeah)
出典: アザトカワイイ/作詞:秋元康 作曲:浦島健太・NIYA・TETTA
無意識ではなくて計算？ 心が読み取れないんです
悲しい顔されたら (ごめんね Yeah, Yeah, Yeah)
騙されてたって もう全然 構わない (ヘイ)
僕は君が好き
そんな「君」のアザトカワイイ仕草や言動を受けて、思わず“狙っているんですか？"と、今すぐ気持ちを確かめたい「僕」の心情が現されているこのフレーズ。しかし「君」の真意が読み取れず、不安を抱える「僕」は“無意識ではなくて計算？"なのか、と今にも問いただしてしまいたいようです。
ですが、仮に「君」の気持ちが本当だとして、気持ちを疑われるようなことを言われてしまったら、「君」は相当ショックを受けるはず。そう考えた「僕」は「君」を思って、その真意を知ることを諦めるのでした。
これまでの仕草や表情、思惑に込められたアザトカワイさに騙されているのかもしれないと、「僕」も薄々は勘づいているのでしょう。それでも全然構わないという強い想いが芽生える程、君のことが本気で好きだということが良く伝わってきます。
振り回されているとしても…
どんな仕草も どんな表情も
出典: アザトカワイイ/作詞:秋元康 作曲:浦島健太・NIYA・TETTA
君の思惑に僕は振り回されてる
“君の思惑に僕は振り回されてる"とあるように、これまでの行動一つ一つが「僕」を振り回す為の計算であったのだと気付いてしまいました。
それでも2番サビで心に決めたように、きっかけが何であれ、相手が例えアザトカワイイ女性であっても、「君」を本気で好きになってしまった今の「僕」の恋する気持ちは、ドンドンと加速していきます。
恋愛に対してピュアである「僕」と「君」との恋は果たして報われるのでしょうか…
見事に釣られました
見事に釣られました (一気にYeah, Yeah, Yeah)
下唇噛む癖まで
なんだか全部キュンとする小首をかしげたって (ノックアウトYeah, Yeah, Yeah)
出典: アザトカワイイ/作詞:秋元康 作曲:浦島健太・NIYA・TETTA
見られているって 意識しているのかな (ヘイ)
もうハマりました
Wow Yeah Yeah…
Wow Yeah Yeah…
Wow Yeah Yeah…
Wow
君が好きなんだ
Wow Yeah Yeah…
Wow Yeah Yeah…
Wow Yeah Yeah…
Wow
自分の気持ちに正直に生きようと決めた「僕」
そしてその事実を知ってか知らずか、また以前のように容赦の無いアザトカワイイ仕草を仕掛けてくる「君」
ここまでくると、もう恋の駆け引きは必要ない程に、お互いを想い合っているようにしか思えませんが、真意はどうなのでしょうか。
これで「君」がただの気まぐれで、思わせぶりな態度をとっているだけだとしたら、あまりにも主人公が救われません(笑)見事に釣られてしまったのですね。。。
そんな「君」を最後の最後まで信じ、想い続ける「僕」の純粋な恋が、どうか実ってくれるのを祈るばかりです。
 | 価格:2,799円 |
MV感想とまとめ
さて今回は日向坂46「アザトカワイイ」の歌詞解説・考察をしてきました。
今楽曲は女性の「アザトカワイイ」仕草に恋をした主人公の片想いの恋がテーマとなっていましたが、MVは楽曲とは少し違った、どこか不思議だったりミステリアスな印象も感じ取れる仕上がりでした。
ですが、その中でも、歌詞だけではなく、女性の「アザトカワイイ」仕草を演出したシーンも随所に見られました。
今回のMV内では
・空色のセーラー服
・カーディガンの制服
・空色と白色のシンメトリーのワンピース
・空色のアイドル衣装
これら4パターンの衣装があり、いずれも日向坂46らしさ溢れる、爽やかで可愛らしいデザインです。
中でも、メンバーごとに若干デザインの異なるカーディガンを着ているシーンでは、萌え袖を意識した振り付けなどもありました。
またもう一つの個人的な見所としては、日向坂46が番組で共演している芸人オードリーのギャグ要素が振り付けの中に沢山盛り込まれている部分でした(笑)
２組が共演している「日向坂で会いましょう」という番組は、僕も毎週欠かさずに見ておりますが、そんな２組仲の良さがこういった場面でも見られるのはファンにとっては非常に嬉しいですよね!!
また、MVの違った楽しみ方・見所を日向坂46メンバーの松田好花が、メンバーならではの視点で紹介しているので、興味のある方は是非こちらもチェックしてみてください!!
https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/35244?ima=0000&cd=member
以前、当サイトでも解説をした「キュン」と同様に、今回も女性の仕草にフォーカスした楽曲でしたが、どちらも最終的な恋の結末は、リスナーに委ねられた形となっています。
個人的な解釈ですが、「キュン」が、"恋愛に臆病でありながらも相手を強く想うが故に自ら身を引いた優しさ“を、「アザトカワイイ」では、同じく"恋愛に臆病ではあるものの、好きという気持ちに正直に向き合い最後まで信じ抜く強さ“をテーマに、リスナーに伝えたかったのではないかと思います。
ちなみに、MVの最後ではセンター・佐々木美玲が何か一言を言い残して本編は終了となりますが、後日、佐々木美玲本人が、ブログで何と発言していたのかを裏話として解説をしています。
https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/35697?ima=0000&cd=member
こちらのブログも読んでみると、今作「アザトカワイイ」内での恋の結末が、どのようになったのか。
その答えが分かるかと思いますので、併せてご覧になってみてください!!
長くなりましたが今記事をご覧頂いた皆様、ありがとうございました!!